こんにちは。日本は梅雨の季節になりましたね。
ブータンも雨が降る季節になりました。
でも農業に関わる人が多いブータンではこれからの時期は雨が降らないのも、一度にまとめて降ってしまうのも困りものです。
ヒマラヤの山々と森に囲まれ、人口が少なく、さらに元々エコロジーな暮らしのブータンでは、どの時期に行っても空気がきれいですが、これからしばらくは雨が降り空気の塵も洗い流され、植物が生き生きと輝く季節を迎えます。
もし
「夏休みにブータンに行ってみたいけど、季節はどうなのかな?」
と心配されている方がいらっしゃったら、
私は自信をもって「緑輝くきれいな季節ですよ~」とお勧めします♪
さらに「ブータンのどこに行ったらいいかな」とお悩みの方にはポプジカ谷がお勧めですよ!!
ポプジカ谷は標高2900m程度で豊かな水源に恵まれた湿地帯です。
11月~2月にはツル(オグロヅル)が飛来することで有名ですが、ツルがいない季節でも十分に訪問する価値がある本当に美しい場所なんです。
ポプジカ谷の素晴らしさを一言でいえば「ブータンらしさ」がギュギュっと濃縮されているところ。
外国人の私たちがそう感じるのは普通かもしれませんが、
ブータン人もポプジカ谷を訪れると別の地方出身でも「自分の故郷に帰ってきたな。。」と感じるそうです。
それくらいブータン人でさえ懐かしさを感じさせる土地なんです。
でも、、、じゃあ、ブータンらしさって何なんだろう。。って、そう思いますよね。
どうやってお伝えできるかなと考え、2枚の写真を選んでみました。
1枚目は、子供たちが丘の上から板で滑って遊んでた様子。
この真剣な表情!板の後方に座る少年は下り坂に備え、前に座る友達の服をぎゅぅっと握っています。サンダルや運動靴ではなく、雨が降っていなくても長靴を履いているのは、きっとこれが村の暮らしで便利なのでしょうね。
ポプジカ谷では長靴がスタンダード。とっても似合っているし、かっこいい!
道具も段ボールではなくゲートか何かに使っていた古板で、座る幅はすっごい狭いのですが、器用に、上手に滑っていました。
何度も坂を滑ってはまた登りの繰り返しですが、飽きることなく最後に坂道で転ぶたびに笑い合い、そして全員が興奮するたび鼻水がびろ~んと伸びるのでした。
外国人の私が近くにいても長時間同じように遊び続け、お菓子や物をねだったりしてくることも全くありませんでした。そしてずっと見ていたら「一緒にやってみる?」と声をかけてくれました。
2枚目は、ポプジカ谷を象徴するオグロヅルが飛んでいる様子。
シーズンになればいたるところでオグロヅルが観察でき、谷にはツルの鳴き声も響き渡ります。
一時期は飛来数が減ってしまいましたが、近年は村の人々や国の努力により年々数を増やしています。
写真はツルも牛も一緒に悠々と過ごしている様子ですが、人間も指定された場所までネイチャーウォークを楽しむことができ、動物や人間、自然の一体感を味わう醍醐味にあふれます。
そして1枚目にも2枚目の写真にも電線や電柱が見当たりません。
ポプジカ谷では自然と動物との共生を考え、電線などの配管に工夫がされています。私はこの電線が見当たらないという風景がポプジカ谷らしいと思います。
ブータン人がみな「ポプジカ谷を自分の故郷のように思う」と言うのは、伝統的な家屋が多く電線が見えない風景、そして屈託のない子供の表情などがそう思わせるんだろうなあと思っています。
もちろん、これ以外にも農村であること、商店などが少なく自給自足に近い暮らしをしていること、ご近所付き合いなどの人間関係などもあるでしょうね。
実際にポプジカ谷で民家泊をすると、衣食住を自ら体験し、人々の暮らしをより理解することができます。
私はこの村の人たちがどのように電気を使っているのかを民家で体験し、とっても感銘を受けました。
また言葉の壁を越えて家族との団欒やコミュニケーションをとることができたときの嬉しさは、今でも心に残っています。
「ブータンらしさ」とは。。。
「必ずコレだ!」という答えを用意できないのもブータンの魅力の一つ。
ぜひ、ポプジカ谷で皆さんのイメージするブータンらしさを探しながら、実際に様々な体験を通し感じていただけたらいいなと思います。
キトト
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