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こんにちは。

先週末、西ブータンの首都ティンプーやパロでは今年で初めて初雪がふりました。近年10年間くらいの平均を見てみると、年が明けてから積雪を観測することが多かったようですが、昨年と今年は12月に初雪が降りました。

ブータンでは初雪が降った日は国の祝日となって、学校や官公庁、銀行、飲食店、商店などがお休みになります。ブータンでは初雪をお祝いします。日本のようにデータを駆使し、天気予報が高確率で当たるような地形でもないし、人々もそんなに天気の変動を気にしていないということもあり、朝起きたら初雪が積もっていて、急に学校や仕事が休みになるのってなんだかうれしい気分になるだろうな。雪が降ること=自然に感謝しお祝いをするという感覚があっていいな~といつも思います。

ブータンはヒマラヤの国だから雪がたくさん降るんでしょ?と質問されることも多いのですが、首都やパロでは、実は積雪量や回数は日本の東京と大差がないようなイメージです。もちろん、そのエリアのどこの地域なのかによっても大きく異なりますが、ブータンの緯度は沖縄と同じくらいですので、思ったより雪が降りません。

しかし、日本とブータンの雪の大きな違いはブータンは標高2400m程度と高く日差しが強いため、たくさん雪が降っても、太陽が出ていればかなり大部分が溶けていくということです。

そんな様子を皆様にお伝えできないかな、と思いパロのタクツァン僧院へ上った様子をご紹介します。ある日の朝、どかっと雪が降りました。雪が降るとき特有の厚い雲に覆われ、いつもは緑の山々が真っ白に変わります。

タクツァン僧院の登り口にいるポニーも、寒さを感じるのかな?雪が降った日の翌日でも、当日の朝に天候が安定していればハイキングへも出発できます。

こんな感じで歩けるのかなぁと心配になりますが、靴が防水であること、覚悟があること、滑らないように十分に気を付けていくことで、歩けるところまで行ってみました。足元はやっぱり濡れるし、一部滑りやすくなるので、タクツァン僧院のカフェテリアまではいつもの2倍の時間がかかります。カフェテリア手前のマニ車のところで、雪だるまを作っていたブータンの若者とお坊さん。ブータンの雪だるまには耳がある!!そして、目や口の部分のみかんがいい味を出していますね。冷えてきたら冷凍みかんになっておいしそう♪

タクツァン僧院手前のビューポイント。いつもの見慣れた風景とは一味違った雪化粧のタクツァン僧院。こんな様子も趣があってすてきですね。

天気の良い日に歩いてもタクツァン僧院へのハイキングは5~6時間は往復でかかりますが、雪が降ると7時間は見ておいた方がいいですね。もちろん、靴は濡れ服も汚れ、いつもより危険も伴うので無理をして登らなくても遠くから眺めているだけでも美しいです。雪の景色の中を歩いて行くと、いつもより音も静かで厳かな気分になります。

行きは積雪がある中歩きましたが、無事に僧院へ参拝し、下山してくる頃の景色はまたガラッと変わりました。

え~!!!あんなにあった雪はほんのちょっと岩肌に残るくらいじゃん!!降りたてのふわふわの雪は、強い日差しに数時間照らされただけで幻想のように姿を消してしまうのでした。

雪だるまのみかんは、すぐぬるくなってしまったかもしれませんね。ブータンで雪を体験される機会がある方は、その前後の景色のドラマティックな変化をご覧になってみてください。

キトト

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