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こんにちは。 東京では桜が散り始めました。来年こそはゆっくりとお花見をしたいですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

今回は、本日からはじまったパロ・ツェチュ祭の様子をご紹介します。先に、ご承知おきいただきたいことをお知らせしますね。

●ブータン旅行について:2020年3月6日より外国人観光客の入国制限が開始され、現時点では入国ができません。制限の解除等の情報が入り次第お知らせします。
●ブータンでは現在、新型コロナウィルス感染者は5名、死者数はゼロです。
●3月23日からインド・ブータン間の陸路国境は閉鎖され、またブータンへの航空便も減便・運休等が生じています。
●現時点ですぐ旅行ができずとも現在のブータンの様子をご紹介するのは、今回のような状況のときにどんな対応がされているのか、またできる限り現地情報をお伝えすることも、今後みなさまがご旅行をされる際に大事だと考えているからです。

ブータンのお祭りと言えばツェチュ。「ツェチュ」とは毎月の10日を意味し、現在はチベット文化圏のお祭りそのものを指すこともあります。各地に仏教を広めた「グル・リンポチェ」の身に起きた、12の重大な出来事がすべて毎月10日に起きていたことがこの言葉の由来で、各地で法要が営まれます。詳しくは、弊社のブータン特集に詳細がありますので、ご興味のある方はのぞいてみてくださいね。

パロ・ツェチュ祭は毎年五日間にわたり開催されますが、今年は4月4日~4月8日です。毎年、ブータン各地や世界中からぜひ祭を見ようと、年間を通じてパロへの訪問者が最多となる時期ですが、今年は祭は開催されるものの、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため一般のブータンの人々を含め、観衆を入場させないという措置となりました。

お祭りと言えども、カーニバルなどとは異なり、ツェチュ祭は法要などの”セレモニー”としての意味合いが強いです。そのため、観客がいなくても神事として儀式は行われます。

今年は見られないなぁ、残念だけど仕方ないなと思っていたら・・・なんと、今年のパロ・ツェチュ祭、本日の様子が届きました‼

 

赤い不思議な仮面をかぶり、コミカルな動きで人々を笑わせる道化役のアツァラが三人いますね。私はアツァラのユーモアあふれる動作を見る度に「ドリフだ~。八時だョ全員集合‼」と反射的に思い出さずにはいられません。

こちらは僧侶によって踊られる、骸骨の舞・ドゥルダ。この動画のように四名で踊られることが多いです。骸骨の仮面、全身白の衣装、大きめの手袋やブーツを履いてヒラヒラさせる動きが骸骨っぽさを演出します。個人的には、上半身を反らすポーズがまさにイナバウアー(02:10秒頃)で見どころです。そして、この踊りを小坊主さんがベストポジションを確保して見ている姿が映り込んでいます。例年は大変混雑していて、こんなにじっくりと本番の踊りを見る機会はそうそうないので、この小坊主さんにも踊りじっくり見てもらって将来の踊り手となって欲しいなぁ。仮面舞踊を踊ることは、お坊さんにとって憧れでもあるそうです。

こちらも僧侶による黒帽の舞・シャナ。これもすごくカッコ良い踊りです。衣装や立ち姿、動作では回転をする動きが多いため衣装が膨らみ、踊り手の人数も多く迫力があります。フォトジェニックなので、写真を撮られる方にも人気がありますね。金襴緞子の前掛け、孔雀の羽が付いた黒い帽子、そしてそこからチラッと見える視線がなんともクール。

これは・・・何の演目だろう。。、鬼神八部衆の舞・テゲーの最初のところかな⁇ こちらは、怒りの表情のように見える忿怒尊の仮面をかぶっています。黒帽の舞とは違って、フルフェイスが隠れる仮面をかぶっていますが、仮面の口元の部分が実際の顔の目の部分に当たるようにかぶって、その隙間から視界を確保します。

例年だったら、どれくらい人々がやってくるかというと、

たっくさんです、沢山。ブータンの人は、特にパロで行われるツェチュ祭を人生で一度は見たいと思う人が多いのです。この写真は祭の四日目の演目、閻魔大王の審判の様子です。

今は、世界各地で、ほとんどの方が例年とはまったく違う状況で過ごしていると思います。ブータンでも外出を控え、学校は休校、観光客はゼロで宿泊や観光業やお土産物屋さんは休業状態、感染の疑いがある場合の隔離・経過観察期間は二週間から三週間へ延長、インドとの国境が閉まり物資は不足していないが多少の不便はある、オフィスなど家賃を割引・無料にするオーナーもいる、自分の給料や野菜を寄付をして医療従事者を支える人もいる、といった話を聞いています。

新型コロナウィルスは、肉眼では見えませんが、同じように目には見えないけれど、見えなくても護ってくださる存在がある。その存在に頼るだけでなく、それと共に感染症が広がらない行動を一人一人がとり、医療や介護、ライフラインを維持してくださる方々に敬意を払い生活をしているブータンの人々の姿に、学ぶことがあるなと改めて思いました。

パロ・ツェチュ祭の祈りとその真意が世界中に届きますように。

以上、パロからの特別に貴重な動画でした。パロッパの友人、送ってくれてありがとう~

キトト

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【LADAKH LADAKH ~6人の写真家のまなざしが捉えた、ラダックの知られざる魅力】
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