こんにちは。ブータンで見かけるけれど外国人には「これは何だろう?」と思われるモノをご紹介しています。
これまでに登場したものは食材・食品が多かったですが、今回はさてどうでしょうか?
それでは、今回はいきなりそのモノの写真から行ってみましょう♪
こちらはさて、なんでしょうか~。
豆っぽいですよね。しかしこの植物は食用とせず、別の目的として使っています。
ヒント1:数十年前までは一般家庭でもよく使用していました
ヒント2:現在ではお坊さんや子どもたちが使うことがあります
お坊さんが使う使用目的は、主にトルマと呼ぶ美しいお供え物を制作する際に使用します。トルマは大変精緻で美しく、仏間やお堂にお供えをします。
ひとつひとつのトルマをよく見てみると
さらには、
仏様や八吉祥、神様や仏様がいらっしゃる世界の建物まで表現しています。
この材料は主にバターと小麦粉でそれを着色をしたものを、手で一つ一つ形作っていきます。
まるで精緻なお菓子、パティシエ職人が作り出すような手先の細かさで表現していきます。
形を作るときに使う道具は竹串のようなものくらいで、それだけで作っていくので本当に器用です。その作業の様子は、
こんな感じ。あ、この作業中の写真の2枚目、真ん中の写真にこのモノに関するヒントがあります。
ヒント3:コレを使うと、トルマ作りで材料のバターが手につかない
トルマは材料がバターです。そのため、溶けたり手にくっついたりすると形を作っていくことができません。そのため作業中の2枚目の写真にあるように、水に入れたり濡らしながら作ります。その時に、このモノも一緒に水に溶かして使うと、手につかなくなるのです。
ヒント4:子どもたちはコレを水に混ぜて遊ぶ
みなさんも必ずやきっと、小さなころにこの遊びをしたことがありますよ。水に溶かして、それをストローなどで空気を入れたらできるもの。
ヒント5:日本のお正月の羽子つきの羽、黒くて丸い部分
羽には黒くて丸い部分にはムクロジの実を使っていますが、ムクロジの実の別の使い方とは?
ヒント6:水にぬらして手や髪、身体につけて泡立てて使うもの
もうお分かりですね。
そう、これは「せっけん」として使われています。ブータンではせっけんの実、ソープナッツと英語で表現しています。日本で見るムクロジとは植物の種類が違うようですが、用途は一緒。
ブータン現地事務所のルンツェ出身のゲンボさんは、地元の言葉クルテップではSUUと呼び、子供のころにお父さんやお母さんがこのソープナッツで髪の毛を洗っているのを見たことを覚えているそうです。100%オーガニックですね!
今では主にインドからの固形石鹸が流通しているので、子供たちのシャボン玉遊びに使われることがメインとなりました。お坊さんがトルマを作っていた写真で水に溶かしていたのは、おそらくシャンプーだと思うのですが、シャンプーが手に入りにくい僻地のお寺ではこのソープナッツを使います。
このせっけんの実は、町や野菜市場にある仏具屋さんの売り場で販売されていますので、興味がある方は手に取ってみてください。
この週末は「オンラインで繋ぐブータン 第3回」を開催します。
今回は先日再オープンしましたパロの国立博物館のバーチャルツアーにご案内させていただきます。
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キトト
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