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ジュレ―!!GNHスタッフのキトトです。
さてお届けしているハンレへのツアーレポート。いよいよ今回が最終回となります。
パンゴン・ツォを経由してレーに戻るまでの行程をお届しますね!!

3日目: 2019年5月9日(木) 天気:快晴
この日は峠ツァガ・ラ(約4600m)を越え、チュシュルを通過し巨大な湖パンゴン・ツォ沿いの村メラクまで向かいます。予定移動距離は75kmほどで、この日は旅程中で一番移動距離が少ない日になりました。

(朝は畑の用水路の水が凍っていた)

今回の行程では毎朝5時半頃に目が覚め、寝袋の中でモゾモゾ、そこから気合いが入れば朝ご飯前の6時~7時の時間帯に散策をしていました。
早朝の風景は清々しいものです。が、ラダックの地方の犬たちは働き者で、自分の縄張りを守り、番犬としてしっかり大活躍しているので十分注意が必要です。わん!
この日も「これぞチャンタン高原!!」という光景が広がります。起伏のある未舗装の道を走るので冒険感が増すドライブですが、昨日もずっと見てきた野生ロバ・キャンとパシュミナ山羊にもたくさん出会うことができる素敵な一二です。
(ドライバーさんの腕の見せ所が続く未舗装の道。小川をこえ、石を避けながら進みます)

(車窓から見た沢山のパシュミナ山羊の群れ)

実は私、今まで疑っていたことがありました・・・
インドに、特にジャンムーカシミール州に来る度に「パシュミナのストール買いませんか」と言われたことが何度あったことか。でも私は「本当にそんなにパシュミナがあるわけ?」と疑っていました。
だってパシュミナはパシュミナ山羊の体毛の中でも特に柔らかい部分だけを使い、毛が細く柔らかく手織りでなければ織れません。カシミア山羊の物よりも高級だし、ストール1枚を織るのに何頭分もの、しかも特定の部分の毛だけしか使えないのに。。。パシュミナなんてそんなにあるのかなぁと疑っていたのでした。
しかし、今回チャンタンを走って思った!
いる、いる、おるおる、パシュミナ山羊さん、めっちゃいた!!
今までお店で見せられた品がパシュミナの本物かどうかを見分ける自信はなかったけど、原材料となる山羊さんがいっぱいいることはわかった!
そしてもう一つ、気づいたことがあります。。。
あ、やっぱり、動画を撮ったらイメージが伝わるよな。昨日も撮ればよかった・・・。

チュスルを越えると、前方奥にカラコルム山脈の雪山、右手側に湖パンゴン・ツォが見えはじめます。ここから今日はずっとパンゴン・ツォを眺めながらのドライブになります。
(パンゴン・ツォ。巨大な湖ですが、冬には凍るというのがスゴイ)

湖のほとりでティータイム。のんびり休憩をし、贅沢な時間を過ごし、本日の宿泊地メラクへ向かいます。予想時刻よりも早く到着したので、ラダック家庭料理を一緒に作らせてもらいランチにしたり、久しぶりにお昼にお湯浴びをしたり。夕方前に湖が一望できる丘の上に片道30分ほどかけて歩きました。夜は星空をたっぷり眺める事が出来ました。
(丘の上から望むパンゴン・ツォとメラクの町。湖は時間帯で表情が変わります)

メラクも2010年ごろから外国人が訪問できるようになったエリアです。ホームステイの宿泊も快適ですし、パンゴン・ツォは人気の場所ですのでここまで訪れたことがある方も多いかもしれませんね。
メラクの標高は約4300m。今回の宿泊の中では最も快適に過ごせたホームステイ先でした。服装も昨日と同様、車内では長袖シャツ+セーター、車外に出るときは更にウィンドブレーカー、夕方以降はこれらに上下1枚ずつ防寒対策をしました。
本日走行した行程が今回の旅程の中では最も未舗装の部分が多く、天候に左右される環境ではあると思いますが今回は特に問題ありませんでした。

4日目: 2019年5月10日(金) 天気:晴れ時々曇り
本日は最終日、メラクからレ―までの約180kmを走行します。このルートはすでに有名ですのでダイジェストでお送りしますね。

(キャンは夜のうち少し集落に近づいて、日が上がると日当たりの良い方へ歩いて行っていた)

(メラクではビニールハウスでハーブや葉物野菜を育てていた)

(早朝、畑仕事を手伝う少女)

朝、メラクの村を散歩。パンゴン・ツォ方面から日の出となりますが、湖の色は太陽が高くなってからのほうがより美しく、輝いてきれいに見る事が出来ます。
滞在先のおじさんにパンゴン・ツォの名前の由来を聞くと、英語では”Witness”
。仲介人とか目撃者、証人といった意味です。その昔、チベットとラダックが境を決めるときにパンゴン・ツォに決めてもらったそうです。このあたりではパンゴン・ツォを「ユム・ツォ」と呼び「ターコイズ色の湖」を意味するそうです。そうかぁ。この全長約130kmの美しい湖が仲介者なのだから、これからも『きっと、うまくいく』はずですネ。

メラクから先もパンゴン・ツォに沿って走行し、1時間ほどでボリウッド映画で有名となった撮影ポイントに到着。 途中、かつてはツーリストキャンプやホテルが多くあったスパンミック周辺では施設を取り壊した跡がありました。
インド政府がインド国内からの観光客の増加に伴い、環境破壊や違法建設が続いたことに対策をしたのです。これにより観光客は一部不便な面もあるかもしれませんが、ラダックの人々が聖なる湖と崇めるパンゴン・ツォを美しく残すことが第一ですし、ラダックを旅する日本人にはあまり不便には感じることがないと思います。この件についてはHidden Himalayaさんのウェブサイトに詳しく載っていますのでぜひご覧くださいませ。

(ツーリストキャンプとして使われていたテントの枠組み。便器がそのまま・・シュールです。。)

メラクを出発して、パンゴン・ツォ沿いを2時間ほど走行すると、2日間に渡って優美な姿を見せてくれた湖もとうとう見納めです。その後マーモットが姿を見せる渓谷を通り抜け、軍隊の立派な施設の数々の横を通過し、標高5320mの峠チャン・ラを超え、サクティを通過し、夕方にはレーの町に無事戻りました。

この日の服装も昨日と同様、車内では長袖シャツ+セーター、車外に出るときは更にウィンドブレーカーでしたが、午後になると天気が崩れてきました。レ―周辺では朝から曇天だったそうです。こういった天気の日は、さらに一枚、防寒着や防寒具があると安心です。

さて、3泊4日のハンレの旅のレポートはいかがでしたでしょうか?
本当はもう少し詳しく書きたい気持ちがあるのですが、軍事的なことなど諸事情があるので難しいですね。。
私が実際に行って感じた、ハンレへの旅はこんな方におススメです!

・自然の雄大さと人々の暮らしを感じたい方。車窓からでも野生動物を観察することもできますし、チャンタン高原での遊牧民とパシュミナ山羊の群れ、村落の散策、ホームステイ体験を含め人々の暮らしを体感できます。
・今まで外国人が訪問できなかったエリアに入境してみたい方!
・インドと中国との国境付近がどんな雰囲気か感じたい方(ただし、暫定国境線を引いている状況ですので、目前までは行けません・・現時点で最も近いエリアまでです)。
・ラダックを網羅したい方!ヌブラ、ザンスカール、上ラダック・下ラダック、プリクとも異なるチャンタン深部の景観は、今まで見たラダックとは一味も二味も違います。
・今から1000年以上遡った、かつてのンガリ(西チベットのグゲやプラン、ヒマーチャル・プラデーシュ州スピティ)の繋がりを追ってみたい方。
・ラダックが初めてでもレポートを読んでみてピンと来てくださった方~~

この夏、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか 。詳細はこちらをどうぞ。
最後にラダックにてお世話になりましたHidden Himalayaのスタッフのみなさん、ご参加者のみなさん、どうもありがとうございました。

キトト

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■特別企画・ツアーのご案内■
【ラダック最後の秘境 ハンレへの旅】
【第7回 写真家・関健作と行くブータンの旅】
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