こんにちは。
ブータンの蕎麦粉を使った料理、パンケーキ・クレや、蕎麦の麺・プタを以前にご紹介しました。やっぱり蕎麦料理と言えば「この二つだな」と思っていたのですが、蕎麦粉を使ったブータン最西部ハ地方の名物料理「ヒュンテ」がありました!
ヒュンテは、ハ地方のお正月「ロンバ」の時に各家庭で作るお正月料理です。前回までにご紹介した蕎麦料理は、どちらも中央ブータンのブムタン地方のものでしたが、ハでは特にこのヒュンテが好まれています。人気があるので、町中のローカルレストランではお正月以外でも一年メニューにあります。
一見するとヒュンテは、ブータンでよく食べられている蒸し餃子モモに似ていますが、よく見てみると包む皮は小麦粉ではなく蕎麦粉、そして包む中身が違います。モモは豚肉や牛肉、チーズなどを主に使いますが、このヒュンテに欠かせないのはカブとカブの葉っぱ。寒冷地方となるため、ハの家庭ではカブの葉っぱを乾燥させて長期保存をし煮込み料理など様々な料理に使っています。調理次第では、日本の高菜に近い味わいだと感じました。
(左側がヒュンテ、右側がモモ)
ヒュンテの魅力はカブがとろみを、カブの葉がほんのり苦みを、エゴマが香りを、それらを蕎麦粉とチーズがまとめ上げたおいしさ。
各家庭ではわいわいがやがや、みんなでおしゃべりしながら作ります。ひとつひとつの形の違いもさることながら、蕎麦粉の色や大きさも全部違くって、作っているときの楽しさも伝わってくるようです。ロンバの時には一人20個以上食べるので、各家庭では数百個単位で作るそうです。
(家族で作った手作りヒュンテ。大小さまざまなのがまた楽しい)
しかしやっぱり、蕎麦の料理はお腹にずっしりとたまります。でも美味しい。ハにお出かけの際はお腹を空かせていきましょうね♪
キトト
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